エリア戦略の基本

エリア戦略の考え方

まずエリア(商圏)はどこも同じ条件ではないということをきちんと認識した上で、
条件に応じたマーケティング・ミックスを組むべきであるというのがエリア戦略の基本的な考え方です。

具体的な話でいうと、
若者が多く住むエリアに対して新聞折込のみを打ち続けていてもあまり意味がないですよね?
逆も然りでポスティングが効かないエリアに対してずっとポスティングをしていても同じです。

ですから究極的にはエリアごとにきちんと媒体や手法を考えましょうというのが
我々が普段からお客様にご提案しているシンプルな考え方です。

 

エリア戦略の狙い

エリア戦略を行う最大の狙いはエリア間格差への対応です。
商圏の変動により、特定エリアへの顧客の集中化が進んでおり、営業の人的効率や
反響効率からいっても”成長エリアへ注力すること”が一番大きな成果につながるわけです。

しかし、現実には多くの企業でエリア別の目標を抜きに、チャネル別の目標を設定した中で活動が展開されており、
長期的には反響効率低下を招いています。

さらに、こうした商圏変動は常に起こっているだけではなく、特定商圏だけに集中しすぎてしまっても
媒体疲弊を起こしてしまい、効果の最大化は損なわれてしまいます。

ですので固定的な営業戦術だけではなく、常に変化にフレキシブルな対応が求められているといえます。

また商圏ごとに特性が異なるわけですから、地域によって重点商品、重点ブランドも異なるはずです。
平均値から低いから引き下げるという対応ではなく、その地域の特性とのギャップから点検するなど
細かいマーケティング力も必要になってくると言えます。

 

エリア特性の捉え方

エリア特性の捉え方の第一の指標は、属性です。
具体的には、人口の規模と構造、消費の規模と特性(消費意識)、流通の構造と分布、交通の特徴、気候と風土などです。
第二には主観的な内部特性です。導入している商品構成であり、
シェアとその推移、これまでの展開、流通基盤、支店・支社・営業所の主体的条件が含まれます。
この両面から、エリア特性を捉えることで、エリアの問題点が見えてくるわけで、エリア戦略を考える上での重要な前提条件となるものです。

ここでいう具体的な施策としては、
ユーザーが住む町丁目ごとに何が売れているか?をきちんと把握できる検証システムです。
購買タイミングで取れるデータとしては管理が難しいようであれば、アンケート調査を行い、
既存の項目にプラスして「町丁目」を取り入れるべきという観点となります。

 

 

商圏範囲の考え方について

 

商圏というと、皆さんは何を考えますか?
簡単に言うとお店に来店される可能性が高いエリアですよね。

では、皆さんの商圏はどう考えますか?
よく言われるのは、半径1kmや半径2kmを円で描いて、
人口や世帯数、男女比、所得等を計算して、競合が何店あってどれくらいの売上予測を立てたりします。

ここで皆さんにお話したいのは3つあります。

 

1.商圏範囲は業種や扱う商品や規模によって変わる

良く言われる1kmや2kmは適用されるの一部の業種であり、
実は業種毎や規模・扱う商品によって、また、実は立地によっても変わります。

例えば、住宅立地。扱う商品は一般的な日用品だとします。
それであればわざわざ遠くから購入に来店することは少ないでしょう。
徒歩で来店される可能性が高いのであれは、500mや1km半径が商圏ということになる可能性が高いといえます。

では温泉旅館、これはどうでしょうか?
半径1km~2kmで来店される方は少ないと思われます。
逆に観光客がメインということになり、同じ県なのか隣りの県なのかも変わってきます。

つまり、商品と商圏は連動しているということです。
それを考慮に入れて商圏調査が必要と言うことになります。

 

2.商圏は円ではない

良く言われる商圏は円を書くことが多いですが、
これは大きな数値を把握する上で私も活用してます。
しかし、実際には人の動きを考慮した『実質商圏』の把握が重要です。
これは、円にはなりません。道路や地形にそった変形の形になります。

 

どういうことかと言うと。

 

例えば自店の円には大通りがあります。
大通りから右に曲がれば、自店ですが、左に曲がれば、繁華街という立地があります。
そして左側に自店と同じような商品を扱っておりあまり差別化されていないとします。
当然車は左に多く曲がります。
ということは、大通りから左側にある商圏は円の中にあっても流れは左側にある店に向いています。
ということは円の中にあっても、大通りから左側は、商圏としては非常に弱いということになります。

ここを間違えると商圏人口を大きく見誤り、人口はいるのに『売れない店』が出来上がります。
実は売れないお店はこの導線を考えた立地選定が出来ていないことが多いというのが実情です。

 

3.いい商圏は人口が多いだけでは判断できない

商圏というのは、人口が多いところが良いと判断されがちになります。
しかし、実際は田舎の店の方が売れていることがあります。

これはなぜでしょうか?

これは競合の数も考慮に入れいないといけないということになります。

同じ商圏内に競合が多ければ、当然売上を分けてしまうことになります。
人口から競合の数で割って自店に来店する可能性が高い人口がどれくらいかを考えないと、
実質の商圏人口は把握できません。

これはオープン前であれば、正確に分析することでベスト立地を探すことができることもあると思います。
しかし、オープンした後では難しいです。

中小店舗で一番やらないといけないことはこの商圏をしっかり把握して、
その商圏にいる方の人口や年齢層・嗜好等を考えて、商品を差別化することです。

・小売業では品揃え
・サービス業であれば、サービスの差別化
・飲食店では、メニュー等

わざわざ来店される理由をつくることが一番大事だと思います。
これが商圏を拡大する一番大きな理由となります。

 

■まとめ■

・正確な商圏を把握すること
・そしてそれに合う商品を作ること

実践して初めて、意味があります。
実践されなければ結果は出ませんので、自店で出来ているかどうかのチェックも含めて確認して頂ければと思います。