売れる企画とは

【売れる企画8つのポイントと3つの原則とは?】

「売れる企画を考えて来い!!」

なんて上司に言われて途方にくれたことはありませんか?
企画を考えるだけでも大変ですが、それに「売れる」という言葉が追加されるとますますプレッシャーを感じてしまいます。
「そんなのわかっていれば誰も苦労しませんよ…」なんて言い返したい気持ちを飲み込んで、
机に向かって苦しい日々を過ごしている人も多いかと思います。
売れる企画書を作るために、徹夜をして作ってもなかなか上司に認められないのが現実です。
売れる企画を考えるなんて自分にはできないと思い込んではいませんか?
諦めるのはまだ早いです。諦める前にこの記事を読んでください!

売れる企画8つのポイント

1.単純でわかりやすい内容か?

企画の内容を一言で説明できるくらいわかりやすい内容になっていますか?
「何が言いたいんだろう…」とわかりにくい企画はまず売れる企画とは言えません。
複雑な表現はなるべく少なく、わかりやすい言葉で表現しましょう。

2.具体的に数字を使っているか?

・売上アップ⇒どのくらいアップするの?
・短期間で達成⇒どのくらいの時間がかかるの?
上記のような内容では具体性が伝わりません。

受け手の感覚により

・どのくらいの金額から売り上げアップの実感を持てるか
・短期間と感じる期間はどのくらいか
と基準はバラバラです。どの人が読んでも同じ感覚を持ってもらえるよう数字で表現をしましょう。

3.意外性のある内容か?

人が人を好きになる時、「ギャップのある人」と聞いたことはありませんか?
企画も商品も同じでギャップがあったり、驚きがあるものに人はついつい惹かれてしまいます。
商品に関することではなく、開発者の人柄など印象に残る人物やエピソードを紹介するのも手です。
当たり前の商品や企画では印象に残ることはできません。誰もが驚くような意外性を盛り込みましょう。

4.信頼できる内容か?

信用ができるお客様の声や開発者の声があれば必ず入れてください。
実際に使用をした人の生の声があると信頼性が増します。どれだけいい商品でも信頼できない商品は絶対に買いません。
また開発者が有名であれば権威性が増し、有資格者(弁護士、医師など)が推薦していればさらに信頼性が増します。

☆お客様の声とは?

お客様の声とは「ある商品やサービスを実際に使用したお客様の声」です。

・この商品を買って本当に良かったです!ありがとうございました!
・これだけの効果が出ました!
・周りの友達にもすすめたいです!
のような感謝にあふれた言葉が思い浮かびますが、クレームも重要なお客様の声です。

クレームこそお客様の本音が表れ、そして商品やサービス改善の大きなチャンスとなります。
クレームだらけのお客様の声は逆効果ですが、クレームに真摯に対応していることをお伝えする為にも、
そのお客様の声を隠す必要はありません。
「自分が購入を検討している商品を使用した率直な感想」を知ることにより、
お客様は安心して商品を購入することができます。

5.感情に訴えている内容か?

心が揺さぶられると

・もっと知りたい
・先が知りたい

 
と自然と感情が動きます。心を揺さぶるためには具体的な明るい未来の姿が想像できないといけません。

ターゲット層が何に対して一番メリットを感じ、心が揺さぶれれるかを考えた内容にしてください。

6.ストーリー性のある内容か?

「なぜこの企画を考えたのか?」という付加価値を与えてください。

・企画が生まれるまでの秘話
・裏話
・苦労話
・失敗談など…

ただの企画書ではなく、

・「商品」
・「開発者」
・「会社」

 
の想いを入れましょう。

また物語はできるだけ大逆転劇ものにしてください。
「昔はこんなにダメだった○○が、今では○○のようになりました!」
と夢のようなシンデレラストーリーは誰からも好かれる内容です。

7.共通の敵を作る

昔からアニメやドラマがありますが、必ず「共通の敵」がいます。
時代劇で「親の仇を取るんだ!」と修行をする主人公に感情移入をしてしまったことがあるはずです。

共通の敵は人でなくても

・電話がつながらない
・予約の方法が面倒

 
などでも構いません。

「それ分かる!」と思ってもらうことが重要です。その瞬間共感を得ることができます。

8.ヒーローが登場している内容か?

スーパーマンもウルトラマンも変身前の自分の身分は明かしません。
でも「もしかしたらこの人がスーパーマンじゃないのか?」というドキドキ感を周りの人に与えます。
業界などの悪しき習慣をあえて話し、「今まで損をしてきたけどもう損はさせない!」
という心意気を持った自分にとってのヒーローが表れると、誰もが応援をしたくなります。
悪しき習慣を公開することは業界ではタブーとなっていることも多く、
よくするために自分を犠牲にしてまで伝えてくれたことを感謝してもらえます。
ピンチの時に助けてくれるヒーローは誰からも好かれます。
そしてピンチの時は必ず思い出して頼ってくれます。

■売れる商品企画の3つの原則とは

1.それ、本当なの?企画

目から、耳から入ってきた時に「それ本当なの?」と感じたときに、人は興味を持ちます。
興味を持つと人は「もっと知りたい」と自ら情報を探し始めます。
人の興味を引き付けるためにはインパクトを与えないといけません。

・業界で有名なライバル社長が手を組んだ企画
・今までできなかったことができるようになる企画
・ターゲットの一般常識を覆す企画
のように今までにはなかった突き抜けた企画が必要です。

企画の段階では実現不可能でもいいので、突き抜けた企画をたくさん考え出しましょう。
またターゲット層の固定概念を調べて、その固定概念を覆す企画を考えてみてください。

2.売れている商品の不満解決!企画

現在業界で売れている商品、今売れている商品の不満を解決する企画を考えてください。
ますは一番売れている商品を調べて、その商品を徹底的に調べてください。
商品を使用したお客様の不満の声を拾うのも効果的です。
売れている商品でも必ずお客様は不満を抱いています。
その不満をずばり解消するための新しい企画を考えてください。
実際のお客様の不平や不満から新たな商品が開発されるので、不平や不満こそ企画につながります。
小さな不平や不満も重要となりますので見逃さないでください。

3.人の記憶に残る企画

「日本で一番高額カレーライスは?」
「日本で一番女性人気があるカレーライスは?」
と聞かれたら、即答できますか?答えを出すのはなかなか難しいかと思います。
このようにすぐに答えが見つからない分野があれば、参入できる可能性があります。
逆に「有名なカレーのチェーン店は?」と聞かれたらどうでしょう?
おそらく多くの人が「CoCo壱番屋」と答えるのではないでしょうか。
実際の答えはわかりませんが、多くの人の頭の中の検索システムはこのような結論を出します。

売れる企画の注意点

1.ペルソナを見失わないように!

「ペルソナ」とはその製品・サービスを利用する上で理想となる顧客像のことを指します。
元々はラテン語で「人」「位格」、古典劇を演じる役者さんが使った「仮面」のことを指しました。
そこから転じて、心理学者のユングが人間の外的側面のことを「ペルソナ」と呼んだことから、
心理学はもちろん、マーケティング分野においても「ペルソナ」という考えが広まりました。

☆ペルソナを設定する意義とは?

物・サービスを提供する上で、ペルソナを設定する意義はどこにあるのでしょうか。
-何かを決める際に顧客視点で意思決定ができる-

顧客が求める製品・サービスが多様化する今、顧客視点で考えることの重要性は、多くの経営者が痛感しているのではないでしょうか。

そのような「顧客視点」が求められる今、昔からよく言われていたような
「20代の女性」「関東に住むM1層」といった大雑把な顧客の捉え方は、現状に合わなくなっています。

例えば20代の女性です。

20歳になったばかりの女性が考えることと
もうすぐ29歳も残り数か月といった女性が考えること
は同じでしょうか。
もちろん、25歳の女性が考えることも、20歳・29歳の女性とは異なるでしょう。

また、今の20代には1980年代生まれの人と1990年代生まれの人が混在しますから、
インターネットをはじめとした情報ネットワークを正しく利用することができる能力
「リテラシー」も違うということを念頭に置かなければなりません。
人によっては「同じじゃないか」と思う人もいるであろう「20代女性」の中にも多種多様な人がいます。

ペルソナを明確に設定することで、その製品・サービスを本当に使ってほしい「ターゲット」に知ってもらう機会も増えますし、
ターゲットの共感を得られる様な製品・サービス設計が精度高く設計しやすくなるのです。

2.3C分析をしよう!

3Cとは、

・顧客(Customer)
・競合(Competitor)
・自社(Company)
の頭文字です。

顧客、競合、自社の3つの視点から課題点を見つけ出して、自社の戦略を立案するための定番フレームワークです。

 
<顧客分析(customer)>

見込み顧客の頭の中を知るために顧客の分析をする。
無料でできるYahoo!知恵袋のような悩みのサイトはお客様の悩みが多く集まっているので悩みを分類してみましょう。
また有料となりますが、アンケートを募る事ができます。
質問を細かく設定することができますので、より細かいリサーチができます。

 
<競合分析(Competitor)>

すでにいる競合の商品やサービスを研究する。

・ライバルのターゲットは?
・ライバルの価格帯は?
実際に顧客として発注をするとより深く研究する事ができます。

 
<自社分析(Campany)>

自社の分析をする。

・自社のUSPが何かを分析
・他社にはなく自社にしかないものは?

中小企業の場合は代表者のキャラクターそのものがUSPとなる事が多いです。

☆USPとは?

USP(ユニーク・セリング・プロポジション)とは、Unique Selling Propositionの略で、
日本語に訳すと「独自の販売提案」という意味になります。

☆USPの見つけ方

自問自答することで実際に自社の強みを明らかにするプロセスを実際に見てみましょう。

自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる ⇒ 「創業50年の老舗工務店です」

だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける ⇒ 「・・・・・・」

この時答えに詰まってしまったら「老舗」というのはUSPになりません。
ここでUSPは「独自の販売提案」だということを思い起こしましょう。老舗であることは確かにライバルと違う点です。
しかし、それが「販売の提案」に結びつきません。販売はお客様あってのものです。

つまり老舗とは

・他のライバルに比べて社歴が長い
・業界で存在感がある
という独自性にはなっていても、そんなことは実際に販売する相手のお客さんには余り関係がないからです。

もうひとつやってみましょう。

自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる ⇒ 「工務店として技術が高いです」

だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける ⇒ 「・・・・・・」

今度は、老舗工務店よりは「・・・・・・」の部分にいろいろな言葉が浮かぶかもしれません。
ただしその時気をつけなければいけないのは、やはりその強みがお客様のベネフィットに響いてくるかどうかです。
専門用語を使って、「○○の仕上げではどこにも負けない」と言っても、それがお客さんに伝わらなければ、
まだUSPとはいえないのです。なぜならUSPとは「お客様に対する販売の提案の独自性」だからです。
先程はライバル目線で「老舗だ!」と言ってしまいましたが、今度はエンジニア目線で「技術がすごいぞ!」と言ってしまっています。
お客様目線にならないかぎり、いくら自問自答を繰り返してもUSPは出てこないことがお分かりいただけたと思います。

※注意点※ 3C分析のゴールは、成功の鍵(KSF=Key Success Factor)などを発見することです。
ただ単に自社の置かれている状況を確認するだけで終わらずに、自社(Company)はどのようにしたら競合(Competitor)と差別化が可能で、
「顧客」(Customer)の支持を得ることができるかまで落としこむことが大切です。
この点で、3C分析で客観的に現状を確認した後、SWOT分析に引き継ぐという方法が有効でしょう。

■まとめ■

売れる企画のポイントはお分かりいただけましたでしょうか。
ゼロから企画書を作るより、ポイントや原則を理解したうえで企画書を作った方が内容も充実し、また時間も大幅に短縮できます。
長い時間机に向かっても何も出てこない…、といった苦しみから解放される日も遠くはないはずです。
起業してからも企画は経営を左右する大きな存在となりますので、売れる企画のコツを理解して経営に役立てましょう。
「売れる企画なら任せろ!」と堂々と胸を張って言えるように、まずは企画作りに挑戦してみましょう。

何より行動する事が大切です。